サイトレイアウト切り替え
  • 主にデスクトップ向けのレイアウトに切り替える
  • 主にラップトップ向けのレイアウトに切り替える
  • 主にタブレット向けのレイアウトに切り替える
  • 主にスマートフォン向けのレイアウトに切り替える
  • 主に旧型モバイル向けのレイアウトに切り替える
ページ内移動

公正取引委員会・消費者庁による法的処分、不良品に関する警告や回収、科学者による警告等
(超音波発生機器製造・販売業者の違法・悪質行為などについて)

↓こちらのブログ記事も合わせてご覧下さい。
疑似科学にまつわる懸念 ― 疑似科学ではない超音波知覚と疑似科学である動物駆除超音波装置を例に ―

 岩崎純一 2012年10月28日 初筆、2015年5月7日 改訂

 私のような「超音波を色々な五感や共感覚で感知できる人」の存在がどこまで知られているのかについてですが、現状から察するに、あまり知られていないと思われます。そのように思われる最大の理由としては、この知覚を妄想性パーソナリティ障害・偏執病(パラノイア)・統合失調症・虚言癖などの人格障害ないし精神障害として扱う教育者や医師の方々からのメールを多く頂いていることが挙げられます。

 このような現状に鑑み、あえてこのページに、超音波聴覚・超音波知覚の実在の報告論文や、過剰な超音波の発生装置の製造・販売業者に対する公正取引委員会・消費者庁等の政府機関による警告・法的処分の実状を載せておきますので、ご参照いただければ幸いです。

 日本の現状においては、専門家さえもこの知覚能力を認める立場と認めない立場とに二分されており、極めて興味深い事態となっておりますが、これが日本の学術界に独特の現象であるか否かに、メンバー一同大変興味を持っております。

 なお、(2)及び(3)の情報についてのお問合せは、該当の政府機関等にお願いいたします。

(1) 悪質業者の製品及びそれらより発せられる超音波に対する当コミュニティの考え方・対応
(2) 違法行為・処分の内容、検証論文等
(3) 消費者庁「不実証広告規制の適用対象となり得る効果,性能に関する表示の具体例」
(4) 違反をおこなった業者の超音波発生装置の粗悪な構造と機能についての物理学・音響学の観点からの知見、及び巨大家電製品企業の市場寡占がもたらす問題点
(5) 超音波を発生させる不良の電化製品などに関する警告や回収
(6) 在野研究者からの情報提供

(1) 悪質業者の製品及びそれらより発せられる超音波に対する当コミュニティの考え方・対応

「或る任意の動物にはそれぞれに、充分に強大な音圧である限り、忌避反応を示す或る超音波の周波数帯域があること」は科学的に検証・確認されていますが、「実際にそれを利用して正しく製品が造られているかどうかということ」とはまた別であることに注意しましょう。

 そもそも、超音波を発生させると動物が撃退できるという知見がどこから来て、どうしてここまでそれを謳う業者が増え、超音波発生装置を購入・設置する一般市民やスーパーマーケット業者も増えたのだろうか。

 昨今コンビニや公園に設置されている若者撃退用の超音波(モスキート音)発生機器なら、「あえて人間に高音を聴かせて」いる点(すなわち、「超音波」ではなく「音波」を聴かせている点)でむろん有用であるが、もしありもしない「超音波による或る動物の撃退効果」が謳われ、押し売りの行われている製品があるならば、それは科学用語・概念の悪質利用や虚偽、悪質な場合は詐欺に当たることになる。

 まずはそこに立ち返らなければならないのだが、少なくとも「超音波発生による動物駆除・衛生管理の有用性」について、学術的には有意な結果は得られておらず、また世界的にもそのような科学論文は現時点では信用に足るものとは見なされていないことは知っておくべきであろう。

 欧米・中国・韓国製の装置ばかりが粗悪なのではない。我が国においても、悪質な超音波発生機器製造メーカーや輸入・販売業者が存在しており、苦情・告発などに基づき政府・公正取引委員会・消費者庁などが監視・処分の上、悪質業者名が随時公表される事態になっている。

 主な違反内容は虚偽記載(景品表示法の規定違反)であるが、この虚偽記載を信じた消費者やスーパーマーケットによって製品が買われて流通・設置され、需給バランスがそれなりに安定してしまったため、結果として「動物のほうが音に慣れ、感覚の敏感な一部の人間のほうが“撃退”されている」状況が出てきた。

「多くの動物には、人間に聴こえない超音波が聴こえる」ことは事実であるが、人間に聴こえないがために、この超音波は、「人が人を欺く」(業者が消費者を欺く)ことに悪用されている。これはゆゆしき事態である。

 以下の例のように、蚊には効果がないことが知られているばかりか、ネズミ・ゴキブリ・ネコでさえ反応を示さない種がほとんどである。「超音波が聴こえる動物に超音波を聴かせてもほぼ意味がない」という点に気づかない我々一般市民の「騙されやすさ」にも、責任はあると言える。

 むろん、全ての人が高度な知識を身に付ける必要はないが、少子高齢化が進む中、それなりの初歩の物理学の知識とブラック企業・業者を見極める洞察力だけはせめて持って、健全な消費生活を営んでいくべきではないだろうか。

「人間にとっての超音波」が聴こえる動物にとって、それは「(可聴)音波」なのであるから、我々が人間どうしで会話をしている時のように、超音波発生機器からの「音波」を聴いているだけであり、その音が大きければ「やかましい」と感じて逃げるであろうし、そうでなければ逃げない。

 本来、「動物には普通に聴こえているのに、ほとんどの成人にとっては高すぎて聴覚では聴こえない音」のことを「超音波」と言うのである。だからこそ、超音波の最下層帯域や高周波音波の最上層帯域を、若者撃退用にモスキート音として使えるわけである。

 にもかかわらず、超音波による動物駆除機器の場合、製造理由として用いた超音波の定義と、販売理由(効果)として用いた超音波の定義とが、全く異なっていることに注意するべきであろう。すなわち、後者の「人間には聴こえないので人体に影響がなく、動物だけが不快感を覚えて逃げる超音波」といった文言は、結局のところ何も言っていないのと同じである。これは、単なるレトリックや論理の範囲の話だけで作り上げられた、架空の効果である可能性が高い。

「動物が普段から聴いていて、もしかすると感覚の敏感な人間にも聴こえる可能性のある高周波の音波または超音波で、動物駆除の可能性のために増幅された疎密波」というのが、後者の正しい定義である。

 それに、昨今は「共感覚」という概念も知られ、人間にも共感覚者が存在することが検証・確認されているため、元より超音波を感知できる動物にとって、その超音波という「音波」が「聴こえている」のか「見えている」のか「匂っている」のかさえ解明できておらず、現在、海外を中心に検証が進められている。

 それを「人間には聴こえず、動物のみが嫌悪する超音波」であるかのように表記するのは、業者側の「多重の不勉強や欺瞞」としか言いようがないと考える。

 私個人としても、生物学・物理学・工学・音響学などの観点から、「動物の聴覚能力の鋭敏さ」や「なるべく多くの一般市民に有用な、超音波を用いた衛生対策」といった話題には関心があるものの、「超音波による動物撃退効果」を過剰に謳う業者の扇動的な姿勢には、著しい疑念を覚える者の一人である。

(2) 違法行為・処分の内容、検証論文等

■公正取引委員会による悪質業者の処分例
(業務改善があり政府機関のサイトから削除された場合、同様に当ページからも削除します。)
公正取引委員会

◆株式会社オーム電機に対する排除命令について
 排除命令一覧(平成19年度):オーム電機の項を参照。
 平成19年度の排除命令(PDF)
 平成20年度 政策評価書要旨(平成19年度に実施した施策)内の「蚊よけ器の効果に関する不当表示(株式会社オーム電機に対する排除命令)」
※ その他、以下の検索画面にて「オーム電機」を検索すると、排除命令・事件内容などを見ることができます。
 公正取引委員会サイト内検索

 違反をおこなった業者名:株式会社オーム電機
 商品名:「124S 超音波蚊よけ器」と称する商品及び「OMR-03 ミニライト付き蚊よけ器」と称する商品
 違反内容:不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(優良誤認)の規定違反
 処分内容:不当景品類及び不当表示防止法第6条第6項の規定に基づく排除命令

ゴキブリ及びネズミを駆除する性能・効果を標榜する商品の輸入総代理店及び販売業者に対する排除命令について

 違反をおこなった業者名:株式会社レンテックジャパン、株式会社オークローンマーケティング、有限会社アドバンスクラフトデザイン
 商品名:「ペストX」と称する商品
 違反内容:不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(優良誤認)の規定違反
 処分内容:不当景品類及び不当表示防止法第6条第6項の規定に基づく排除命令
■一般社団法人 日本音響学会 の見解
「Q:超音波でねずみを撃退する商品があると聞きました。どのようなものなのでしょうか?」についての回答

超音波研究会のサイトにも詳細あり。

■論文報告

◆一般社団法人 電子情報通信学会
「超音波呈示前後における高周波聴力検査 High-frequency Audiometry under Presentation of Ultrasound」
=超音波呈示後に有意の高周波聴力の損失はないことが確認された。超音波可聴能力の損失が強大な超音波の発生装置による超音波被暴露環境によるものでないこと、また、超音波可聴者は何度超音波にさらされても聴力損失なく聞こえ続けることの一つの根拠となっており、興味深い。

◆一般社団法人 日本音響学会
「聴覚による超音波知覚とその影響 Some consideration on the auditory perception of ultrasound and its effects on hearing」

◆超音波暴露調査研究委員会
「超音波領域における聴覚閾値 ― パラメトリックスピーカを話題に ―」(PDF)

◆超音波ノミ・ダニ撃退器に対するダニの忌避効果評価
Efficacy Evaluation of Ultrasonic Flea-and-Tick Control Devices marketd for Repelling Mites
検証論文

(3) 消費者庁「不実証広告規制の適用対象となり得る効果,性能に関する表示の具体例」

 消費者庁のページに掲載されています。
表示対策
不当景品類及び不当表示防止法第4条第2項の運用指針 ―不実証広告規制に関する指針―

(4) 違反をおこなった業者の超音波発生装置の粗悪な構造と機能についての物理学・音響学の観点からの知見、及び巨大家電製品企業の市場寡占がもたらす問題点

 例えば、ネコの駆除効果を謳う装置の内部を開けてみると、電磁コイルなどの一通りの超音波発生機能が備わっているものの、「ネコ駆除装置」と言うよりは、単なる「超音波発生装置」であると言えるものでしかない。

 また、中には、「超音波発生装置」と言うよりは「高音域音波の発生装置」と言えるものになっている場合もある。

 以下は、私(岩崎)の本サイトにて公開している「音域表と聴覚・共感覚」のファイルだが、この表にもあるように、装置から実際に記録される発生超音波帯域は、業者が喧伝している発生超音波の周波数帯域よりも低く、下層音域では乳幼児の可聴域に侵入している場合がある。

「音域表と聴覚・共感覚」(PDF)
音域表と聴覚・共感覚

共感覚記憶データベースにも掲載。)

 低周波が比較的容易に発生させることができるのに対し、一定の高周波数帯域の超音波を発生させるには高度な物理学的・音響学的知識と技術が必要であり、その中でも高い音域については、人工的な技術が未開発で、イルカやコウモリと同じ発声メカニズムを造る必要があることから、上記のような「超音波」発生装置製造業者の技術の粗悪さが直接的にも間接的にも見て取れる。

 実際には、「音波発生装置」の改造型としての「超音波発生装置」を製造する能力しかない業者が、中国を中心に多く存在すると考えられる。

 これについては、少数の巨大な総合家電企業が良質製品供給のための技術・技術者・資本・製造工程・流通経路・市場を寡占している我が国の産業構造にも起因していると考えられる。これまでに処分を受けている業者の多くが、中小の家電製造・輸入・販売業者である。

 ただし、自身は違法・悪質製品を製造しないで流通させているのみである大手のネット通販業者もあるため、一般市民が製品を安易に信用して購入してしまうおそれは常にあると言える。

 さらに、製品の製造技術上の粗雑さを露呈しているのみならず、各製品の使用マニュアルやウェブサイト上の製品解説を見るにつけても、ヘルツとセントの違い、デシベルとホンの違い、ホイヘンス=フレネルの原理や等ラウドネス曲線など、物理学概念の正しい理解さえおぼつかない我が国の超音波発生装置製造・輸入・販売業者が散見され、今後が大いに懸念される。

(5) 超音波を発生させる不良の電化製品などに関する警告や回収

(2015年7月29日分 追記始め)

◆ソニー株式会社、ソニーマーケティング株式会社、ソニーカスタマーサービス株式会社(2015年7月23日~)
システムステレオ「CMT-SX7」ご愛用のお客様へ 使用中止のお願いとお詫び
システムステレオ「CMT-SX7」 ソフトウェアアップデートのお知らせ

(2015年7月29日分 追記終わり)

(6) 在野研究者からの情報提供

(2015年5月7日分 追記始め)

 2015年5月6日に、東京タヌキ探検隊!東京コウモリ探検隊!隊長で「いきもの通信」発行者の宮本拓海氏より貴重な情報を頂いたので、コウモリなどの生態・超音波の研究者との合同調査のページにまとめて掲載させていただき、私の考察も追記した。宮本氏には深く謝意を表したい。

(2015年5月7日分 追記終わり)


【注意勧告】当コミュニティが疑似科学団体や電磁波攻撃・テクノロジー犯罪被害者団体と友好関係にあるかのように紹介されている事例に対する注意勧告、および統合失調症や妄想性障害の既往歴・現病歴の確認のお願い